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yasukawa
浜松在住WEBデザイナーが仕事のことについて頑張って書いてみる。
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株式会社シーポイント
静岡県浜松市中区富塚町1933-1 佐鳴湖パークタウンサウス 2F
電話:(053)478-7111


人生をわかったつもりになる物語

2012年02月17日21:14



1974年に行われたスーリンとドゥーリング(Sulin & Dooling)の実験があります。
Sulin, R. & Dooling, D. (1974). Intrusion of a thematic idea in retention of prose. Journal of Experimental Psychology
キャロル・ハリスは生まれた時から問題のある子だった。彼女は野蛮で,強情で,乱暴者だった。キャロルは8歳になっても,まだどうしようもなかった。彼女の両親は彼女の精神衛生をとても心配していた。その州では,彼女の治療のためのよい施設が見つけられなかった。彼女の両親はついにある処置をとる決心をした。彼らはキャロルの世話をしてくれる家庭教師を雇った。

この文章を読んだ後で、被験者は質問をされます。

彼女は耳が聞こえず,口もきけず,目が見えない」の一文が含まれていたか?

当然、存在しない文章なので、95% の人が「含まれていない」と答えます。
(残念ながら 5% の人が間違えました)


今度は同じ文章ですけど、主人公の名前だけを「ヘレン・ケラー」に変更します。
ヘレン・ケラーは生まれた時から問題のある子だった。彼女は野蛮で,強情で,乱暴者だった。ヘレンは8歳になっても,まだどうしようもなかった。彼女の両親は彼女の精神衛生をとても心配していた。その州では,彼女の治療のためのよい施設が見つけられなかった。彼女の両親はついにある処置をとる決心をした。彼らはヘレンの世話をしてくれる家庭教師を雇った。

そして先程と同じ質問をします。
すると「含まれていた」と間違って答えてしまう人が 50% にまで跳ね上がるのです。

これはヘレン・ケラーが「耳が聞こえず、口もきけず、目が見えない」人物像だと認知してしまっていることが起因となっています(ちなみに物語自体は本当にヘレン・ケラーのことです)。
思い込みと事前情報があるため、不正確な情報処理をしてしまうという悪い例ですね。


レストランで食事をする時のことを思い出してください。

店にでかける、空いているテーブルを探す、椅子に座る、ウェイターを呼ぶ、オーダーする・・・。

これらの一連の動作は認知心理学の分野では「スキーマ」と定義されるものです。
スキーマとは図や図式や計画のことを指す言葉。プログラム分野やいろんなところでも目にしますね。
これらスキーマがあることによって、人間は過去の経験を利用した予測対応しようとしています。

ちなみにこれが「高級レストランで食事する」とした場合はどうでしょう?
椅子に勝手に座っていい? ナイフとフォークはどう使う? どう置く? 次に来る料理は?

自分が下手をしないように、終始ビクビクすることになると思います。
それは今までの流れ・生活の延長に基づかないで情報を判断しなくてはならないからです。

(高級レストランと知らずに入って食べて、店を出てから気づけば、こんな思いをしないで済むのにね)

レストランで使われたスキーマは、レストラン・スキーマ。その他にもたくさんあります。

 買い物スキーマ。
 歯医者さんスキーマ。
 サッカー・スキーマ。

米国の研究者デビッド・ラメルハートは「スキーマは知識の固まり」と定義しました。
先ほどの買い物スキーマでいえば、買い物行動自体は誰でも同じ構造を持つ一般的なもの。
ただし「店」と「品物」は変数である。
そして埋め込み構造や包含関係によって、相互に乗り入れる関係にある。

そしてロジャ-・C.シャンクが定義したスキーマにおける「スクリプト」。
例えばレストラン・スキームにおいて、店に入ってからオーダーするまではコンピューターのプログラムのように台本(スクリプト)に従って実行が可能。
ただし「歯医者に行く」と「病院に行く」という類似したスキーマを混同するということがある不思議。


僕らは現実を演じることができて(パクることができて)、そしていつか間違える。
知ったふりをすることができて、ズルをすることができて、そして怒られる。

やることで他者の礎になるのか、やらないことで可能性を保つのか。

人生は台本に「成功する物語」が書かれ、それを演じるという舞台劇というわけですね。

  

わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝

2012年02月01日22:56



WEBサイトの重要性。言うまでもなく、如何にして利用者に目的を遂げてもらうかということです。
制作者側観点で言えば、「ターゲットに対し、設定したゴールにどう導くか」という問題ですね。

現代ではいろんな手法も語りつくされ、マーケティング論なども入ってきていて、デザイン的な考え方も少し変わってきた ── というか、よく分からない方向に様子が変わってきたみたいなのですが、基本は「仮説建て」。
ターゲットがどのように考え、どのように行動するかを想定し、その行動をスムーズに行えるためのコンテンツや機能を考えるということになります。

工業デザイナーだと当たり前の考え方だと思うのですが、このへんの考え方は WEBデザイン にも必要で悩ましいところですね。
例えば管理画面のデザインなんて、装飾によってデザインするタイプの人には難しいですし。デザイナーって呼ばれる人たちは本当に多芸であるべき職業ですね・・・。


■インタラクションデザイン - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3




認知心理学では、メタファという概念があります。

 信号機の「青」信号 → 「止まれ」の意味。
 MP3プレーヤー、映像プレーヤーの■(四角)ボタン → 「停止」の意味。

通常、そこにあるだけではただの記号で、何の説明も無いのですが、それでも私たちは誰に説明されるまでもなく瞬時に意味を理解し、把握します。

冗長的な説明を必要とせず、具体的なイメージを喚起させる。
これはインターフェイスとして最強です。


■メタファー - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC


と書いてあると、また「メタファ最強!」とか言い始める人が増えそうなんですけど、メタファを謳うには僕には抵抗があります。
メタファの恩恵・・・たとえばピクトグラムによるアイコンなどが最大限の威力を発揮するのは、おそらく多国語展開された場合。
外国語が分からないなど言語の制約を受けた際に、図形による「説明」を入れたい場合に効果のあるものだと思います。
もしくは、道路標識など、文字を読む暇を与えず、通り過ぎる一瞬で判断しなくてはいけない場合。

WEBはメディアの中でも「前のめり型」と言われるほど、利用者が積極的に情報を得ていこうとするメディアなので、本やテレビのように「何かしながら情報を得ようとする」メディアと大きく違うので、その接触時間の長さを利用したデザインが活躍しそうです。

WEBサイトのゴールを設定しターゲットを設定している時点で、ターゲットは非常に絞られているはずなので、セグメントされた情報から対象に一番伝わる方法で見せていきたいですね。


  

感性工学

2012年01月10日20:29



アメリカでは「ヒューマンファクター(Human Factors)」、ヨーロッパでは「エルゴノミクス(Ergonomics)」と呼ばれる人間工学。
言わずと知れた道具を使いこなすために人間が使いやすい、可能な限り自然な動きや状態で使えるように物や環境を設計するという手法です。

人間工学 - Wikipedia

ここ最近、学問として活発なのは「感性工学」。

認知心理学と同様に、人間の感情を元に研究されているものです。感情というフワフワしたもので研究が確定されることがないので、その性質上、うまいこと定義されていませんのですが。

人間工学が「物を使いやすくする」「使いにくさを解消する」というアプローチなのに対して、感性工学は、「使いにくてもいいじゃん!」「楽しければそれでいいじゃん!」という、かなりアーティスト的なデザイナーに優しい感覚的なスタンスの物の考え方です。

と、書くとノリでデザインするもののような捉え方をされてしまうのですが、有名な商品群で言ったら、iPhone なんかがそうですよね。本来の機能である電話として使いづらいのだけど、でも所有していたくなる。使い続けたくなる。ひたすら好きになるアイテム。

例え「使いづらく」ても「気持ちよく商品を使うことができた」というプロセスの体験が、感性としての体験が、その商品を魅力的にさせているのです。

── 使いづらくても気持ちいい。

そんなエクスペリエンスによって引き起こされる、相反した不思議。
デザインというものがヴィジュアルが全てではないと思うのですが、見た目や、使いやすさだけを追い求めてはいけない。
面白さ、楽しさといった部分を取り入れて、手に取った人が思わずくすりとしてしまうようなものでも入れることができるとよいですね。

■日本感性工学会
http://www.jske.org/

   

宣言的知識、手続き的知識

2011年12月29日01:17



あるページを見ていた時に「どこにどんな情報があるか分からない」あるいは「操作方法が分からない」という状況になったことはないでしょうか。

これは、分からない人が悪いというヒューマンエラーでは無く、作った人間(デザイナー)が情報を整理できていないから、制作者が悪いと考えられます。

初めて見たページのナビゲーションにおいて閲覧者は、その操作方法について、当然ですがまったく無知識となります。
どこをどう触ったら目的を達成できるのか。
デザイン的には「ここを、こうしたら、こうなるだろうな」という万人に共通するような原則と、簡単に行動を起こせるような操作方法が必要になります。

心理学用語には、「宣言的知識」と「手続き的知識」という事柄があります。


(1)
宣言的知識(Declarative Knowledge)とは、事物の属性・言語的意味に関わる知識です。
これは 「青信号は『止まれ』である」 のように、既知的な知識です。
うまい日本語が思いつきませんが、「knowledge of」もしくは「knowing that」に相当するもので「~ は ~ である」のように説明できるものです。

例えば「青いテキストで下線がついているものはリンクである」という思い込みです。
例:リンクじゃないテキスト
もちろんリンクではないのでクリックできません。ブラウザのデフォルトの状態ですが、この多数のルールになれているユーザにとっては、このルールから逸脱したリンクではないテキストを見たとき、苛立ちを覚えることになるでしょう。

宣言的知識 - Wikipedia

人に優しいデザインを考えるのならば、この文字装飾はWEBではリンク以外に使うべきではないです。
よく「リンクの色はデフォルトの色から変えるべきではない」と間違った主張をしていますが、そういう意味ではないです。


(参考リンク)使い勝手って何だろな
http://yasukawa.hamazo.tv/e2061780.html



(2)
もうひとつは、手続き知識(Procedural Knowledge)と呼ばれるもので、英語では「how to」もしくは「know how」に相当するものです。日本語?の「ノウハウ」ですね。適切な行動に関する技能、外界認知に対して獲得される知識です。

例えば、ショッピングカートに商品を入れてから代金を払って買い物を成立させる一連の動作などで、上記と違うのは、形や説明文などを読むことで知識を得ることです。デザイン的には「どのようなヒントを与えれば、間違いなくその行為をさせることができるか」ということになります。

ちなみにこの考え方は人口知能などのアルゴリズムでも利用される非常に身近なものです。「if ~ then ~」文とかのプロダクションシステムね。

手続き的知識 - Wikipedia

こちらはユーザーに対して学習させる必要があるので、デザインに関わらず非常に難しい部分です。文章にするのが難しく、簡単には教えることができないので図などを使って説明する必要があります。
「ブログの使い方が分からない」などはこれに属する問題です。FAQの手法などで解決策をとられることが多いですが、その回答のほとんどが主観に近く、問題解決にいたらないこと多いですね。

例↓


Q. この楽器を演奏したいけど、どうすれば?
A. 練習してください

Q. バイクに乗りたいんだけど
A. 自動車学校で勉強してください

Q. この機能が使えないんだけど
A. 試行錯誤してください

Q. デザイナーになりたいんだけど
A. 自称で名乗れます


世の中は、切り捨てられる理不尽な問題で山積みです。
  

林檎は語らない

2011年12月15日01:19



ニュートンはなぜ、リンゴは地球に対してまっすぐに落ちる、と気づき、そう考えたのか?

万有引力 - Wikipedia

問題意識というのは、口にするのは簡単だけど、平穏な日常において突然思いつくものではありません。
たとえば殺されそうになって初めて、人はどうやって死の危機を乗り越えようか(或いは諦めようか)と考えるものですが、日常生活の中でそこまでサバイバルな人はいないし、いたら尊敬してしまいます。

デフォルメされた似顔絵が、妙に似ていることってありますよね。
そこには本人以上に「本人らしさ」を感じさせる本質があるのだと思います。
複数の情報の中から取捨選択して浮かび上がったものが、その本質ですね。

情報の配置をしっくりくるように並べて整理する、理解するためにグループ化する。
分けることは分かること。


足りない情報があれば、そこに何かが見えてくる  ──  気づく。


ニュートンがリンゴの落下を、宇宙と地球の関係にまで結びつけてしまったのは、一見関係なさそうなものを並べ、そこに関係性を見出したということになります。
帰納的な推論からはたどり着くことのできない、重力の存在にまで気付く推論。

収集し、結束する。
集めた情報同士をつなげて、そこから発想する。
僕にもっと必要なことですね。

    

すり抜けられる隙間

2011年12月09日02:03



一本の橋がある。

体重 80kg の者には「渡れない」と知覚される。
体重 60kg の者には「渡れる」と知覚される。

「渡れる」「渡れない」は人間個人の頭の中だけに主観として生まれる情報なのだけれど、実際に「情報」として存在するのは、人間でなく、橋という環境の方。

じゃぁ情報は橋の方に実在しているわけなのだから、体重 60kg で今まで「渡れる」と知覚していた者が 80kg に太ったら、どうなるか。

ボーダーラインを越えた瞬間に、「渡れない」と知覚することになるわけではない。
渡れていた橋が急に、「渡れない」と見えることはない。

だから情報は、押し付けられるものではなく、知覚者が「発見し」「獲得する」もの。
そして経験やスキルにも依存する。


「すり抜けられる隙間」
「登れる段差」
「掴むことのできる距離」


環境は潜在的な【海】であり、僕たちはそこに価値を発見し続けている。
結局、自分自身の能力での環境との交渉が必要ということ。

自分が元気だろうが疲れていようが、飛び込んで不可を試すか、前もって念入りに調査探索するしかない。


でもこれは、
橋を「渡るもの」、
隙間を「通り抜けられるもの」、
・・・という意味を見出すか見出さないかというところに帰結すると思うのだ。

 

   

恥をかかないためのデザイン術

2009年12月16日09:09



以下のような心理ゲームをどこかで見かけたことがあると思います。
あか あお きいろ みどり

↑これは、声に出して簡単に読める。


でも、


あか あお きいろ みどり

↑このように文字色と情報が一致しない時は、非常に読みづらい。


この現象は、発見者ジョン・ストループ博士の名前をとって、「ストループ効果」と呼ばれています。

ストループ効果 - Wikipedia

一説によると、色を感じる脳と文字を読む脳の違いがあるので(右脳と左脳の違いがあるので)認識がズレてくるということらしいのですが、なんかよく解明されていないと聞いてます。人間の脳の不思議なところというか。

デザインにおいて、この実験の示すところは、非常に重要です。

── 感じる部分と、視覚から得られる部分、両方の情報が一致しないと、閲覧者は混乱する、ということです。

例えば、「みんなでワイワイ騒げる居酒屋!」というキャッチコピーなのに、暗く一人で落ち着けるバーの写真を使ってしまう、とかでしょうか。


高級感、色、素材感、柔らかさ、クオリティなど、クリエイティブにおいては「感覚的」な部分が多くあります。
この感覚的な部分をデザインに落とし込むときに、うまく設計できないから、何だかちぐはぐなデザインになっちゃう場合があるワケですネ。

内容とイメージの一致するデザインを心がけ、正しく訴えたいものを伝えるということをしたいものですね。  

アフォーダンスに何が起きているのか

2009年11月11日09:09



昨日でようやく面接終わりました。
「面接をする方の立場ってどんな気分?」という質問を社内でもされて、改めて自分の気持ちについて考えてみたのだけれど、単純に能力が高い人を採用、という問題じゃないような気がします。特に新卒の子なんて全員実績ないから能力なんて分かんないし。
他人を評価して選ぶ、というよりは、自分自身のチームの体制づくりをどうするかという感じ?
自分がどっちに進もうとしているのかとか。

現在就職難なので、面接官に対して「お前らに人を見る目あるの?」的な論争を若い子とかはしそうなんだけど、面接官が選ぶのは他人じゃなく、自分の気持ちなのかもね。


さて、「面接」というキーワードで、いつも思い出す事があるのです。
面接にきた学生が何もないガランとした部屋に通されて「ここで待っていて」と言われる話です。
学生は言われるがままに部屋の中央にあった椅子にこしかけ、待ちます。

別に何のヒネリもない普通の話なのですが、認知心理学的には、とても興味深い事象があります。
『学生は椅子に座った』という部分です。

部屋の中央にある物体は、実は椅子でなかったかもしれません。
正座して使うテーブルかもしれないし、花瓶置きの台かもしれない。
でも何故、学生はその物体が「椅子」と思い座ったのか、が面白いのです。

これには「アフォーダンス」という知覚の概念の説明がいります。

アフォーダンス - Wikipedia

「椅子」という物体について明示的に教わったことはないのに、何故かみんなそれが椅子だと知っている、ということですね。
椅子の概念は、おそらく「腰掛けて、足が折り曲げられる高さ」「お尻が丁度乗りそうな大きさ」というところが最低限なもので、ここにデザインが入ると「お尻を柔らかく包むクッション」「楽そうな背もたれ」「くるくる開店できる脚、もしくは安定して体重を支える4本脚」みたいなものだと思います。
つまり、クッションがあればコーヒーを置きそうなテーブルには見えないし、背もたれは明らかに花瓶置きには必要ないのでデザインから判断できるってことですね。

外食に行った店舗で、不思議にトイレの場所が分かる時と、店員さんに聞かなければ分からない時があると思います。
前者は「セオリー通りにトイレの場所を配置設計した」場合で、後者はイレギュラーなため判別できなかったのです。
このことは、一般的なその他大勢が考えつきそうなことをすることで、人に伝えやすいデザインにできるということになります。

WEBでいうと、リンクの色を変えない、とか。
青色に下線はリンクの色という固定概念があるので、これを通常のテキストの装飾にすると、みんなそこをクリックして「?」となります。

※このテキストとか、みんなリンクだと思うってクリックしちゃうでしょ? でも実際はリンクじゃないです。

逆に言えば青色に下線のデフォルトにしとけば、みんなそこをリンクだと知覚できます。

ちなみにこの例は「リンクはデフォルトのままにしろ!」と脅迫じみた教えになってるそうですが、そんなことはなく、単純に青色下線を装飾で使うと間違えるから止めといたほうがいいよ、というお話。
例え赤色のリンクテキストでもそれがサイトポリシーとして統一されていればクリックできないなんてことはない。
人間はそこまでバカじゃないし。


でも「セオリー通り」作るっていうのが、経験ない人には一番難しいそうな。
そりゃ下積みしてる人としてない人じゃ差が出たりするものな。


社長が新卒の子への課題に「人を驚かせる」というのを出してるのを聞いて、なんとなく僕は先程の椅子の話を思い出して、テーブルの上に座って待ってる子を想像したりしてました。

そんな人、採用されないと思うけど。  

シンメトリーの心理

2009年07月22日09:09



インクのシミを見せられて、「これ何に見える?」
ロールシャッハ・テストと呼ばれるこの試験方法は、被験者が何を想像するかによって人格を分析しようとするものです。

でも、人は何故、不定形のシミに何かしらの意味を見出そうとするのでしょう?

ロールシャッハ・テスト - Wikipedia

シミが何かに見えてくるのは、心理的な仕掛けがあります。
人間は左右対称な図形を、図柄(シンボル)として認識しやすいので、「本能」で咄嗟に似た図形を探してしまい、そこから何かを読み取ってしまうようです。

そのために、ロールシャッハ・テストのインクのシミは、左右対称にできています(そうじゃないのもあるかもしれないけど)。


左右対称のデザインには「安定性」と「正面性」があり、工業デザインでは欠かせないものとなっています。
シンメトリーと呼ばれるこの法則は、モダンデザインでは「線対称」「点対称」「平行移動」という分類になっています。
線対称は前述の「左右対称」の部分、点対称はネジや扇風機の羽根といった工業製品や、雪の結晶といった自然物に見られるもの、平行移動は床のタイルやビルの窓など建築物に多く見られるものです。

対称性 - Wikipedia

左右対称の住宅はあまり多くない気がしますが、神殿や教会などは、ほとんど左右対称にできています。
これは、シンメトリーが「安定性」をイメージさせるため、権威を誇示するためにそういったデザインになっています。
権力や安定性が必要な文化のものは、大抵シンメトリーです。


企業WEBサイトのデザインなどに多用すれば便利そうなシンメトリーですが、あまりにもシンプルすぎるので単調になりがちです。アレンジを適度に入れ、自分なりの工夫をしたいところですね。
  

とこしえに響く色

2009年05月18日09:09



色って、すごくたくさんありますよね。
でも、実は。

日本語には色を表す形容詞は6つしかありません。


  「赤い」
  「青い」
  「白い」
  「黒い」

   「黄色い」
   「茶色い」


黄色いと茶色いは、江戸時代に始めて追加されたので、それまでは4つしかなかったってことですね。
これら6つは「日本の伝統色」とも歴史的には設定されています。


でも、なんか不思議。

僕の周りには、こんなに色が氾濫しているのに、それを表す言葉がこれしかないなんて。  

FizzBuzz問題

2008年06月21日17:33



「3の倍数と3が付く数字だけアホになり、5の倍数だけ犬っぽくなります」

今や飛ぶ鳥を落とす勢いの芸人「世界のナベアツ」の持ちネタ&ギャグです。
このルール、実はイングランド等では馴染みのある伝統的な言葉遊びです。

Fizz Buzz(フィズ・バズ)

システム屋さんの話では、「FizzBuzz問題」といって、このロジックをコードで実際に書けないことが少ないことから問題になってるんだって。

この話を聞いた時、え-、簡単そうだけどなぁ、とも思ったけれど、実際に自分で書いたことないのでここでは言及しない。

ちなみにデザインの世界でも、初心者と経験者を見極める簡単な方法というものがあります。

── 広まると、見極められなくなるから教えないけどな!  

薄っ!

2007年11月26日13:40



薄すぎwwww
・・・と、リアルで吹いた。

1,200円くらいで安い本だけど。
100ページくらいなんかな?

amazon で本買うと、薄かったり、意外にサイズが大きかったり、中身全部カラーだったり、いろいろ予想外なことがおこりますね。
わりとみんな「本屋で実際にパラパラめくらないと買う気にならない、中身確認しないと無理。だから amazon 使わない」という人が多いみたいなんだけど、僕は割と平気です。いつも1万円くらい買います。

それにしても、ジェームズ・ギブソンの論文は難しいです。
こんだけ解説してる本を読み進んでも、まだ理解できない。
 

アフォーダンスの発見―ジェームズ・ギブソンとともに
エレノア・J. ギブソン Elenoar J. Gibson 佐々木 正人 高橋 綾
岩波書店 (2006/02)
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おすすめ度の平均: 5.0
5 アフォーダンス理論を学ぶ全ての方へ

  

コーパス言語学

2007年02月26日03:33



最近のマイブーム。
XMLがDB(データベース)として熱いです。

今まで filemaker に持たせていた情報や、レコードとして使用する単純なプレーンテキストなども、xml で考えるようにしています。

Dreamweaver などの HTMLオーサリングソフト も勝手に XHTML にしてくれやがるので、とても便利です。文法を考えなくていいので、その「中身」について考える余裕ができました。

コーパス言語学

(リンク)コーパス言語学 - Wikipedia

簡単に言うと、言葉の集まり(コーパス)を言語分析するために集積された資料と、それを使用して言語構造を考える、という学問です。
デザインの分野からは畑違いと言えますが、コーパスを利用したコンテンツの作り方はそのまま情報デザインとして使えるので、僕のように設計から発想するデザイナーにとっては非常に理論的で面白いです。
検索エンジンに使用される技術であるとも言え、SEO・SEMの観点から覗いてみても、さらに面白い。

創作は構成要素の新しい配列方法だとするのなら、コーパスのデザインは、また新しい可能性を感じさせます。

こういった複数の分野を繋いで新しい発想をしていくのが楽しいです。


文書構造といえば、レヴィ・ストロースが著書「野生の思考(Pensée Sauvage)」の中で言う
限られた語彙を用いながら構成単位間の対立の組合せでどのようなメッセージでも表現できるこの言語、内容が形式から切り離せないこの内包の論理、有限クラスを組み上げるこの体系論、記号作用でできたこの世界
クロード・レヴィ=ストロース - Wikipedia
この見事に韻をふんだ哲学に受けた衝撃に近いものがあるよね。歌みたいで響いてくる。

でも世界は歌のように優しくないし。


そういえば最近のWEBデザイナーには、ヒーロー願望のある人が多いと感じています。「オレは他人と比べて仕事ができるから、オレの力で世界を救ってみせるぜ!」みたいな妄想。聖剣ユーザビリティで万人を幸せにできる、みたいな屈折した単純思考。
世界はドラクエの住人のように、勇者が現れ魔王を倒してくれるのを常に待っている、そんな自分に都合良く分かりやすいものじゃない。



 呪文めいてく横文字の専門用語。
 神話やおとぎ話にも似て個人の創作めいてきたユーザビリティ論。
 どう考えても納得しづらい呪術的なデザイン技術論。


僕らはどこへ向かい、何を作ってるんだろ?
誰か、教えてほしいです。



(コーパス言語学 関連リンク)
All Our N-gram are Belong to You. Official Google Research Blog.(英語)
「言語理論と言語資料 ―コーパスとコーパス以外のデータ」後藤 斉

 

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